ドミナントセブンスコードは、様々な選択肢があるコードです。
逆にいえば、ドミナントセブンスコードの弾き方にギターのセンスが現れると言っても過言ではありません。
ドミナントセブンスコードは、ドミナントモーションやトニックの代理コードへの偽終止に用いられることが多いので様々なドミナント系スケールが使用出来ます。
メジャーコードへ解決する場合には、ミクソリディアンやリディアンフラットセブンス、ブルーノートスケール、ホールトーンスケールなど
マイナーコードへ解決する場合には、ハーモニックマイナーパーフェクトフィフスビロウやスパニッシュエイトノートスケール
それ以外にもすべての場合に共通して、オルタードスケールやコンビネーションオブディミニッシュスケールなどが使用出来ます。
ドミナントセブンスコードに使えるスケールを理論的に解釈すると
ミクソリディアンは、X7に使用するダイアとニックスケールでもあるため最も一般的に使用されます。
基本的には、Tメジャーに進行する際やダイアトニックコードのXに対してはミクソリディアンで弾くことがほとんどしょう。
Tメジャー以外へのメジャー系コードに進行する場合は、リディアンフラットセブンスコードで弾くのが一番無難です。
これは、Iメジャー以外のメジャーコードのテンション11thが、♯11th=リディアンスケールになるためです。
ですから、一番テンション感や響きが変わりにくいのはリディアンフラットセブンスになります。
ブルーノートスケールは、ブルース進行などでは良く使われるスケールです。
ドミナントセブンスやT7に解決するドミナント(ダブルドミナント)に使用するのが最も一般的だとは思いますが、TMに解決する場合も使用出来ます。
次にホールトーンスケールですが、これは構成音に#11thと♯5th=♭6thというオルタードテンションが含まれるため、アウトした響きになります。
ぶっ飛んだフレーズを弾きたいときにはホールトーンを使用すればよいでしょう。
ハーモニックマイナーパーフェクトフィフスビロウスケールは、マイナートニックコードに解決するドミナントに一番合うスケールです。
Ym7thやマイナーキーのTm7に解決するドミナントセブンスに弾いてみましょう。
オルタードスケールは、オルタードテンションを含んだドミナントセブンスコードに弾くとはまります。
ドミナントセブンスが、♭9thや#9th、♭13thなどを含んでいたら特にオルタードを弾いて見ましょう。
スパニッシュエイトノートスケールは、オルタードやハーモニックマイナーパーフェクトフィフスビロウスケールを使用する場所でなら同じように弾くことが出来ますが、オルタードテンションをすべて含んでいるため、ハーモニックマイナーの変わりに使用するとよりアウト感が増します。
コンビネーションオブディミニッシュスケールも、♭9th、#9thを含んでいるのでアウト感があります。
#5thも含んでおり、ホールトーンと同様に飛んだ感じのフレーズを弾くことも可能ですが、♭9th、#9thのオルタードテンションを含んだドミナントに使うのが一番良いでしょう。
このように、ドミナントセブンスコードは様々なスケールの選択肢があるコードですので、使用しているテンションなどでうまく使い分けると良いでしょう。